リスニング練習しても聞き取れるようにならないのはなぜか?

リスニング練習しても聞き取れるようにならないのはなぜか?【結論】

英語がまるで呪文のように聞こえ、何を言っているのか全く分からない——そんな経験はありませんか?

一生懸命リスニング教材を聞いているのに、単語すら聞き取れない。
「このまま続けても、本当に聞き取れるようになるのか?」
そんな不安を感じたことがある人も多いではないでしょうか。

私自身、かつて同じ悩みを抱えていました。
どれだけ英語を聞いてもノイズや呪文のようにしか聞こえず、ゴールの見えないマラソンを走っているような感覚でした。

「もっと英語を聞けば慣れるはず」
そう信じてリスニングを続けましたが、一向に変化がない。

そんなとき、私の英語学習を大きく変えたのが 「発音できる音は聞き取れる」 という考え方でした。

発音練習を取り入れたことで、今まで霧のようにぼんやりとしていた英語の音が、はっきりと輪郭を持って聞こえるようになったのです。

なぜ、発音を練習するとリスニング力が向上するのか?
それは 「知らない音は認識できない」 からです。

例えば、thinkとsink、rightとlight のような似た音が聞き分けられないのは、それぞれの音を正しく発音できていないから。
また、日本語にはない英語の音を知らないまま「聞こう」としても、脳が正しく処理できないため、音の違いが認識できないのです。

発音を練習すると、英語の音の仕組みを 自分の口と耳で体感しながら習得 できます。
そうすると、リスニング中に聞こえてくる音が 「知っている音」 になり、スムーズに理解できるようになるのです。

「聞く」だけではダメ。まずは「発音」することがリスニングのブレイクスルーになる。
このことを、多くの英語学習者に知ってほしい。

本記事では、発音ができれば聞き取れるようになる理由とおすすめの発音練習について、具体的に解説していきます。

「発音」ができれば聞き取れるようになる理由

実際、多くの言語学者や研究者が「発音とリスニングは深く関係している」と指摘しています。
ここでは、発音を練習するとリスニングが上達する3つの理由をわかりやすく説明します。


英語の「音」を区別する力が身につく

英語の音を聞き取るには、「脳がその音を知っていること」が大切です。
ですが、英語には日本語にはない音がたくさんあり、日本語の音に慣れ親しんだ私たちには、英語の音は聞き取りにくいのです。

どうして英語の音が聞き取れないのか?

  • 例えば、日本人が “right”(ライト)と “light”(ライト)の違いを聞き分けるのが難しいのは、/r/(舌を巻く音)と /l/(舌を歯につける音)の区別をしていないから です。
  • 日本語にはこの違いがないので、両方とも同じ「ライト」に聞こえてしまいます。

似ている音」を区別する力が発音練習で向上する

発音を練習すると、脳が「この音は別の音だ」と認識できるようになり、聞き取りの正確さが上がります。
特に、日本語にはない「似た音」を区別できるようになることで、リスニング力が大幅に向上します。

例えば、以下のような英語の音は、日本語では区別しませんが、発音を練習することで聞き分けられるようになります。

音のペア似ている単語発声の違い
/r/ vs /l/road(道) vs load(荷物)/r/ 舌を巻く、
/l/ 舌を歯につける
/b/ vs /v/ban(禁止) vs van(バン/車)/b/ 唇を閉じて破裂音、
/v/ 上の歯を下唇に当てる
/s/ vs /θ/sink(沈む) vs think(考える/s/ 舌を歯の裏に近づける、
/θ/ 舌を前歯の間に軽く出す

「聞く」と「話す」の脳の回路が強化される

英語のリスニング力を伸ばすには、「たくさん聞く」だけでなく、脳の「聞く」と「話す」をつなぐ回路を強化することが重要です
この回路を支えているのが、**ミラーニューロン(Mirror Neurons)**と呼ばれる神経細胞です。
発音練習をすると、ミラーニューロンの働きが活性化し、リスニング力の向上が加速します

ミラーニューロンとは?

ミラーニューロンは、他人の動作や発音を見たり聞いたりすると、自分の脳内でもその動作を再現しようとする神経細胞です。

例えば、誰かが「あいうえお」と言うのを聞いたとき、脳は「自分がその音を発音するとしたらどうするか」を無意識にシミュレーションします。

リスニング力の向上が加速する理由

  • 発音を学ぶと、その音を処理する回路が強化され、リスニング時により素早く音を識別できるようになります。
  • 聞いた音に対して、脳は「自分が発音するならどうするか?」を無意識にシミュレーションしています。
  • 発音を練習することで、このシミュレーションが正確になり、リスニング中に「この音はこう発音されている」と直感的に理解できるようになります。

英語のリズムが体に刻み込まれる

発音を学ぶことで、英語特有のリズムやイントネーションが**運動記憶**として定着します。

運動記憶とは、一度覚えた動きを無意識に再現できる記憶のことで、自転車の乗り方を一度覚えると自然に乗れるのと同じで、一度身につけた発音のリズムや抑揚は長期間忘れにくいのが特徴です。

発音練習を重ねると、英語の強弱のパターンを無意識に再現できるようになり、ネイティブの話すスピードにも対応しやすくなります。
その結果、リスニングの認識スピードが向上し、英語がより直感的に聞き取れるようになるのです。

さらに、発音の感覚が定着すると、英語を話す機会が減ってもリスニング力を維持しやすくなります。
つまり、発音を鍛えることは、一時的なリスニング向上だけでなく、長期的な英語力の安定にもつながるのです。

発音練習の実践方法

発音を身につけるには、正しい方法でトレーニングをすることが大切です。
ここでは、独学で発音を学びたい人向けの書籍活用法と、短期間で効率的に発音を改善したい人向けの専門サービスを紹介します。


① 発音練習の書籍を活用する

発音の基礎をしっかり学びたいなら、書籍を使って独学するのが最も手軽な方法です。
私もこの方法で発音を習得しました。

発音記号の読み方や、口の開き方、舌・唇・歯の位置、息のはき方等を体系的に学ぶことで、正しい発音を身につけることができます。

📚 おすすめ書籍

  1. 『英語耳』(松澤喜好 著)
    • 母音・子音・リズム・イントネーションを段階的に学べる構成で、初心者でも取り組みやすい。
    • CDやmp3音源が付属し、スマホやPCで手軽に練習できる。
    • 20年以上、多くの学習者に愛され続ける発音&リスニングの定番書。
  2. 『英語「発音記号」の鬼50講』(米山明日香 著)
    • 図・写真・動画で発音方法を視覚的に学習
    • 日本人の感覚で分かり易く発音記号を解説
    • ネイティブ音声付きでアメリカ/イギリス英語の発音を確認可能

📌 書籍を使った発音練習のポイント
口の開き方、舌・唇・歯の位置、息のはき方を確認しながら練習する
音声をチェックして、音声通りの音が出せているか確認
無理なくスムーズに発音できるようになるまで繰り返し
音→単語→文章と、発声する言葉の長さを徐々に長くしていく

書籍を活用すれば、独学でも正しい発音を学ぶことが可能です。
しかし、「独学だと正しく発音できているのかわからない…」という人は、専門の発音サービスを利用するのも一つの方法です。


② 発音専門のサービスを利用する

「発音を短期間で効率よく習得したい」「ネイティブに発音をチェックしてもらいたい」という人は、発音専門のサービスを活用するのがおすすめです。
最近では、AIやオンラインコーチングを活用したサービスも増えており、発音を効果的に学ぶことができます。

🎧 おすすめの発音専門サービス

  1. ELSA Speak(エルサ・スピーク)
    • AIが発音を診断し、発音のどこが間違っているかを細かくフィードバック。
    • 自分の発音を可視化できるので、苦手な音を重点的に練習できる。
    • スマホ1台で気軽に発音練習したい人におすすめ!
  2. スピークバディ パーソナルコーチング
    • 専門の英語コーチがマンツーマンで発音指導をしてくれる。
    • 発音だけでなく、英語全般の学習アドバイスも受けられる。
    • 自己流ではなく、プロの指導を受けたい人向け!
  3. Cambly(キャンブリー)
    • ネイティブ講師とマンツーマンで発音練習ができる。
    • AI発音診断機能もあり、自分の発音のクセをチェックできる。
    • リアルな英会話をしながら発音を改善したい人に最適!

📌 発音サービスを利用するメリット
AIやネイティブのフィードバックで、正しい発音をすぐに修正できる
発音のクセや弱点を知り、集中的にトレーニングできる
オンラインで手軽に学習できるので、忙しい人にも最適

発音専門のサービスを活用すれば、独学では気づきにくい発音の違いを正確に学ぶことができます。
発音を短期間でマスターし、リスニング力を一気に向上させたい人にはおすすめの方法です!


発音練習はコスパの良い投資!

英語学習は「続けること」が大切ですが、発音練習は短期間で習得できるため、継続的にお金がかかるわけではありません。
そのため、発音を学ぶことは、コストパフォーマンスの高い自己投資と言えます。

発音学習は「一度身につければ一生モノ」

  • 発音を習得すると、リスニング力の基礎ができ、英語の音を正しく聞き取れるようになります。
  • 発音を身につけることで、その後の学習がスムーズになり、リスニング教材やスクールに頼る必要が減ります。
  • つまり、発音を学ぶことで、長期的な学習コストを抑えながら、英語力を効率よく伸ばすことができるのです。

スピーキング

発音は短期間で習得できるため、長期的なコストがかからない
発音を覚えると、リスニング力が長く持続し、学習効率が向上する
リスニングやスピーキングの基礎ができると、英語全体の上達スピードが加速する

たとえば、高額なリスニング教材を買い続けたり、英会話スクールに何年も通い続けるよりも、最初に発音をしっかり学んでおけば、英語の音を聞き取る力が根本から鍛えられ、結果的に学習コストを抑えることができるのです。


🌟 まとめ:発音練習はコスパ最強の英語学習法!

発音を練習すると、リスニングの精度が劇的に向上する!
英語の音の流れを理解し、会話が聞き取りやすくなる!
発音は短期間で習得でき、一生使えるスキルになる!

発音は、英語学習の中でも「少ない時間とお金で大きな成果が得られる」分野です。
リスニングが苦手な人こそ、発音を学び、英語の音を正しく聞き取る力を身につけてみましょう!

👉 今日から発音練習を始めて、リスニングの壁を突破しましょう!

コメント

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